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欧州旗とAIの文字=2024年5月21日、ロイター

 世界で初めて人工知能(AI)を包括的に規制する欧州連合(EU、本部・ブリュッセル)の「AI法」の段階的な施行が始まった。EU加盟国は8月までに国内の監視機関を指定し、それ以降に違反が確認されれば制裁金などが科されることになる。域外の企業への適用も想定され、日本企業にとってもひとごとではない。

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 AI法は、民主主義や人権を守りながら、信頼できるAIの普及を目的とする。技術そのものではなく使い方による影響のリスクを4段階に分類。今月2日からは、最もリスクが高い「許容できないリスク」を伴う使用が禁止になった。

 「許容できないリスク」には、犯罪行為を促すために潜在意識を操作するようなサブリミナル技術や、AIを使って外見から犯罪を起こす人を予測することなどが含まれる。

 加盟国内での監視機関や、各…

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